地方の公共交通を立て直す!@高知家

地方の車社会、公共交通、自転車活用をはじめとする交通論・都市計画論、その他いろいろ

約20年前の自転車「ラ・クッション」がまだまだ現役な理由。

 

2016年4月に、記事にしましたブリヂストンサイクル製の「ラ・クッション」、2018年に入った現在も退役することなく現役バリバリです。あと1年半で20歳を迎えるという古参となりました。

 

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(2017年5月31日撮影 夜須駅前にて)

 

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しかも昨年11月より、なんと日常的に稼働している唯一の自転車となってしまっています。さすがに昔のように高知市(片道約20km)へ走ったりすることは滅多にありませんが、それでも香南市野市町(片道約8km)へは行くこともあり、ご老体ながら第一線の活躍を続ける事態となっています。

 

後継車はきちんとあります。それも日常用に使えるのが2台もあります。「ラ・クッション」の立ち位置は一応は予備車です。

 

しかし、しぶとく現役なのは結局のところ、「後継車が完全な代替になってない」ということに尽きます。愛着云々の問題はそれほど重要ではありません。

 

「PEUGEOT COM70F」は外装変速式なので雨の日には使いたくない。しかも、不具合により使用停止に。

 

 ここ最近は、街乗りタイプのクロスバイクである「PEUGEOT COM70F」をメインで使ってきました。

 

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(2014年5月11日撮影 夜須駅前にて)

 

この自転車も2005年5月購入とかなり古い部類に入ります。ドロヨケとスタンドは標準装備で、カゴとバーエンドは後付けです。

 

つくば市に住んでいた頃はメインで使っていましたが、高知に帰って来た当初はカゴがないゆえの使い勝手の悪さからあまり使っていませんでした。2012年11月に、カゴを取り付け、後にバーエンドも取り付けたため(女性用のフレームなので実は窮屈という問題があります)、稼働率は大幅に向上しました。

 

スチールフレームの優しい乗り味は素晴らしく、走りもそこそこ軽快なため主力に君臨していましたが、変速が外装式のため、雨の日にはあまり使いたくありません。したがって、雨の日、地面が濡れている日は、唯一の内装変速式でベルトドライブの「ラ・クッション」が重宝してきました。

 

晴れた日は、「PEUGEOT COM70F」または後述の「ノルコグ SL6」、雨の日は、「ラ・クッション」という体制が続いてきましたが、昨年11月に「PEUGEOT COM70F」の方に不具合が判明。

 

惰性走行時や押して進む時も、クランクが回るトラブルでおそらくフリーホイールの故障だと思われます。乗れないわけではないですが、そのまま使うとさらに悪化しそうなので使用停止。

 

そこだけ直してもいいのですが、今後も使用に耐えるべくハブやボトムブラケットのオーバーホールを実施する予定(かなり前から予定はありますが先送りにしてきました)があるため、その時に一緒に直す予定です。

 

ということで、現在は運用から外れております。

 

「ノルコグ SL6」も外装変速式な上、アルミフレームで乗り心地に難ありかつ重心高めで妙に乗りづらく、稼働率低下…。

 

こちらは、「ラ・クッション」の正統な後継として2014年3月に購入したのですが・・・。

 

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(2014年9月2日撮影 土佐市高岡にて)

 

 

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必要な時は長距離も走れて荷物も積める自転車として導入しました。実際に、片道40km先へ2時間強で問題なく走っていける実力を持っています。

 

だが、徐々に稼働率が低下し、1年ほど半ば放置状態となってしまっています。

 

まず、「PEUGEOT COM70F」と同様に外装変速式なため、雨の日には使いたくありません。その点でやはり「ラ・クッション」の完全代替にはなってません。

 

案外、乗りにくい面があることも分かってきました。

 

筆者は基本的にアルミフレームは好きではありません。性能面、重量、用途、価格等を勘案してこれしかなかったという妥協でこれを選んだのですが、やはりアルミフレームの乗り味は好みではないです。

 

舗装状態が良好な場合は、さほど問題はないのですが、旧道や歩道の継ぎ接ぎだらけのところで、乗っていたらやはり疲れます。しかも、長距離向けにサドルをクロスバイク用の細いものに換装しているので余計です。

 

加えて、「ラ・クッション」や「PEUGEOT COM70F」に比べると、妙に重心が高めなのも乗りづらい要因になっています。ロードバイクみたいに常に高速走行するわけではないですから、重心が高めなのはちょっと扱いにくいものです。

 

それらもあって、故障しているわけではないですが、最近は放置気味になっています。しかし最も新しい自転車、使わないとさすがにもったい。乗り心地改善のためサドルを広くて柔らかいものに交換した上(ロードバイクのように常にぶん回して走っているわけではないので、これでも問題ないと判明)で、復帰予定です。

 

結論:「ラ・クッション」の使い勝手と乗り心地が良すぎる!性能も通常は必要十分。

 

結局のところ、「ラ・クッション」が現役を続けているのは、後継車が完全に代替できてないわけですが、まとめると以下の理由です。

 

第一に、「唯一の内装変速式かつベルトドライブ装備ゆえに雨の日にも安心して使える」ことです。

 

最大の理由がこれです。筆者は自転車好きではありますが、注油や清掃は正直メンドクサイと思っています。雨の日には、汚れる上に小まめなメンテナンスが必要な外装変速の自転車はあまり使いたくありません。

 

その点で、内装変速式+ベルトドライブは雨の日に乗ってほったらかしで大丈夫なので、雨の日にもってこいです。

 

第二に、「乗り心地が優れている」ということです。

 

もともとスチールフレームの上、この自転車最大のウリであるサスペンションがあり、サドルも柔らかいので乗り心地はメチャクチャ快適です。重心も低めで低速でも扱いやすいです。

 

これまでも「ノルコグ SL6」より「PEUGEOT COM70F」の方が、よく使われているのは乗り心地のよさにこそ理由があります。サスペンションこそないですが、優しい乗り味は「ラ・クッション」と引けをとらないくらい快適です。

 

今、「PEUGEOT COM70F」が使用停止となって、「ノルコグ SL6」か「ラ・クッション」の二択になっていますが、やはり乗り心地が優れている方を自然と選んでしまいます、

 

第三に、「通常の使用範囲なら問題のない性能を持っている」ことです。

 

「ラ・クッション」は、「性能が良い」とは到底言えない自転車です。重量の重さとベルトドライブのフローティング構造ゆえに立ち上がりの加速は極めて悪く(中速域は普通に伸びますし、平地での巡航は非常に快適で欠点ばかりではありません)、坂道にかかると一気に失速してしまうほど低性能です。

 

この点は、「PEUGEOT COM70F」や「ノルコグ SL6」には完全に劣ります。

 

とは言っても、日常でよく走るのは片道3~8km程度です。この程度の距離では「ラ・クッション」でも所要時間もほとんど変わりありません。初期加速の悪さも、ストップアンドゴーが少なく巡航重視の使用環境では、問題にはなりません。必要十分な性能を持っています。それでいて快適性は、「ラ・クッション 」が三者の中でトップクラスであり、最も乗りやすい自転車と言えます。

 

逆に言うと、「ノルコグ SL6」の性能や積載性を十二分に発揮できる機会がほんとどなくなっているということでもありますが…。

 

2台ともなるべく早めに復帰せねば・・・

 

そんなこんなで、20年近くまえの「ラ・クッション」が第一線に復帰している現状ですが、さすがに老朽化も隠せなくなっています。有体に言えば「ボロ」です。本来の予備車の立ち位置に戻すのが望ましいところです。

 

まずは、サドルを交換して「ノルコグ SL6」を今月か来月に復活させ、費用のかかるオーバーホールが必要な「PEUGEOT COM70F」は、春以降に復帰予定です。

 

書評『クルマを捨ててこそ地方は甦る』藤井聡著。地方の疲弊と衰退は過度なクルマ社会に一因あり。

 

 昨年11月に書いた以下の記事で、昨年10月に京都大学大学院教授の藤井聡氏が上梓された『クルマを捨ててこそ地方は甦る』について触れました。

 

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改めて最後まで読了しましたので、書評という形で記事をアップいたします。

 

ブログ主も以前から地方の疲弊と衰退はクルマ社会に一因ありと考えてきました

 

まず、この本が上梓されたことは大変嬉しく思います。

 

ボクも当ブログである「脱クルマで地方は豊かになる!」というブログを書き、原稿を一通り書き上げ、一度は疋田氏を通じて編集者さまを紹介していただけながらもボツになり今に至るまで難航しておりますが、地方での自転車活用と脱クルマをテーマにした本も書いております。

 

それだけに、ボクが以前から考えていたこと思っていたことがズバリ書かれていて大変共感する内容となっています。

 

ボクは以下の二つの視点から、過度なクルマ依存が地方の疲弊と衰退を招いていると考えていました。

 

まず第一には、ブログで幾度も書いているように一人一台に迫るほどマイカー・バイクの所有が大前提になった結果、ただでさえ地方は所得が少ないのに、その多くの部分をクルマ関連の出費に食い潰されており、実質の可処分所得がかなり目減りしているということです。極端な例では手取り収入の半分がクルマ関連の出費に消えている場合があるほどです。

 

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クルマ(スマホ、ケータイも同様です)が庶民の所得を掻っ攫った分(ただでさえ、消費税、年金、健康保険、介護保険なども高くなっているのに…)、自由に使えるお金は減り、地元のお店などへ落ちるお金も少なくなってしまいます。住宅などの世代を超えたストックに回せる分も減ってしまいます。地方経済が疲弊して当たり前です。

 

第二の理由は、第一の理由で述べたことと関連しますが、地方中核都市ですら公共交通機関が貧弱なせいで、クルマの所有が必須で移動も常に自分でクルマを運転しなければならないという状態は、決して住みやすく魅力的な地域とは言えず、人口流出を抑え移住者を増やしていく上での足枷になっているということです。

 

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「クルマを所有すれば金かかる」、「クルマを所有しなければ移動が極度に制約される」という二択を強いられる状況はあまり住みやすいと言えません。

 

そもそも、自動車中心の交通システムは非効率で不安定でリスクも大きいです。駐車場や道路で広大な土地を浪費してしまいます。ちょっと交通量が増えただけで、途端に流れが悪くなり様々な活動の障壁になってしまいます。そんな状態では、人や企業が集積し地域が発展していこうにも限界があります。

 

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クルマ社会化に伴う郊外拡散は様々な要因で地方を衰退させる

 

本書では、前述の二点にも少し言及がありましたが、クルマ社会が地方の衰退を招いていると様々な側面から指摘されています。

 

中心街のシャッター街化や公共交通の衰退による魅力の喪失や雇用の減少、郊外大型モールやロードサイド店の増殖によるお金の地域外への流出、地域コミュニティの崩壊や地域への愛着の低下、郊外化に伴う行政コストの増加、運動不足による健康悪化による医療費の増加…。

 

特に興味深いのは、やはりクルマ社会の進展により進出を加速した地域外資本である郊外ショッピングセンター等がお金を地域外へ激しく流出させているという点ですね。京都市であっても、地元商店で買い物した場合は約半分が地元に戻ってくるけど、郊外ショッピングセンターで買い物した場合はわずかに2割しか戻って来ないようです。

 

「便利で品揃えがいい!」と皆が郊外ショッピングセンターこぞって買い物すれば、地方経済が疲弊するのも無理はありません。(そう言いながら、ぼくだって郊外のドラッグストア等へよく行きますが…)また、郊外モールだけでなく郊外のニュータウンだって地域外の資本が開発した場合がほとんどですし。

 

第2章の最後で、こう述べらていました。

 

クルマ社会が進展すればするほどに、地域の経済、産業、社会、行政、人口のすべてが同時進行的に衰弱していき、地方は衰退していくのである。

これこそ、本書の最大のテーマである「クルマを捨ててこそ、地方は甦る」ことの本質的理由だ。

 

クルマ社会はロシアンルーレット

 

筆者もブログで、クルマ社会の問題点について、常に事故を起こしてしまう、または事故に巻き込まれてしまう高いリスクを背負って生活しなければいけないと指摘しました。

 

それについても、しっかり第5章で述べられていました。

 

50年間クルマに乗り続ければ、125人に1人が死亡事故(運転者自身または同乗者が死亡、他のクルマの乗員、歩行者等を問わず)を起こす400人に1人が事故死する200人に1人が死亡時の加害者になる確率だそうです。

 

さらに、死に至らないまでも人身事故を起こす確率は実に「3分の2」(!)にもなるそうです。物損事故も含めると、もはや全く事故を起こしていない人はほとんどいないであろうと推測できます。物損事故であっても、任意保険料が高くなる、車両保険に未加入の場合、ローンをさらに背負ってしまうなどの経済的ダメージを受けてしまいます。

 

やはり、クルマに頼り切った交通社会は危険過ぎます。筆者を含めて教習所に通っただけのプロとは言えない人間がまともに健康管理もなされず、さらに鉄道のATSのような保安装置も全くない状態で運用しているのだから余計恐ろしいです。ボクだって藤井氏同様に、「クルマ(バイク)の運転がコワイ」と感じ続けています。

 

一般の方々にもオススメできる内容です

 

他にも、脱クルマ社会へ舵を切っている富山ライトレールセントラムの整備をはじめとする富山市の事例や、京都、銀座、川越(必ずしも地方とは言えないですが)など通りからクルマを締め出すことによる効用、そして街から車を締め出しても混乱しないメカニズムなどが述べられています。

 

地域再生・地方創生に携わる地方行政関係者だけでなく、地方で暮らしている一般の人々にとっても「便利なクルマ、実は色々と問題があるんだよ」ってことを頭の片隅に置いておく上では大変オススメできる内容になっています。

 

 関連動画

 

京都大学大学院教授・藤井聡氏の「クルマに頼りきった社会の改善こそが地方創生につながる」に大いに賛同します!

 

先日、京都大学大学院教授であり、内閣官房参与でもある藤井聡氏が『クルマを捨ててこそ地方は甦る』PHP新書)を上梓されました。

 

「地方が疲弊しているのは行き過ぎたクルマ社会に原因がある」「地方創生にはクルマに頼りきった態度を改める必要がある」などと、筆者も長年考えていたことが、データや具体的事例を交えながらズバリ書かれており、非常に興味深い内容となっています。

 

昨日購入したばかりで、まだ読み終わっていないので詳細なレビューは後ほどに回しますが、「MONEY VOICE」に本書の概要版とも言えるような記事がありましたので、そちらの内容を元に話を進めます。

 

www.mag2.com

 

郊外チェーン店は稼ぎの大部分を地域外に流出させる

 

地方ではクルマ社会が進んだ結果、イオンモールを代表としたショッピングモールや郊外の幹線道路沿いにファストフード店、回転寿司、うどん店、ファミレス、パチンコ、コンビニ、ドラッグストア、レンタルビデオ店、百均、ファストファッションサラ金ATM、大型電器店、葬儀屋などが林立する光景はすっかりおなじみになりました。 

 

余談ですが、それを三浦展氏はファスト風土と名付けています。

 

 それらの多くは地域外の資本のため、そこにおカネを落としても大部分は速攻で地域外に出ていってしまいます。記事の中にも、京都市内の商店街で買い物した場合、1万円のうち半分以上の5300円が地元に還元されるけど、ショッピングセンターの場合はたったの2000円しか地元戻ってこないとか…。

 

京都で2割ですから、高知県の場合さらに低い割合である可能性が高いです。

 

それでは、自治体の税収も落ちる一方、地方が疲弊していくのも当然ですね。

 

郊外ショッピングモールはよく槍玉に上げられますが、それ以上に地方にも至るところに林立する大手コンビニチェーン(ヤマザキショップは除く)の方が、身近なところにあるだけにさらにタチが悪いです。いや、パチンコがもっともっとタチが悪いのですけどね…。詳しくは省略します。

 

コンビニは都市部にも多く林立していますが、地方でもこれだけ増えたのはクルマ社会だからこそでしょう。大型トラックを何台も停められる広大な駐車場を備えたコンビニはもはや至るところにあります。

 

本部が土地建物用意の契約タイプ場合(いわゆる「Cタイプ」契約)、ロイヤリティで粗利の半分以上も本部が吸い取り(それゆえ、人手不足でも根本的に人件費を上げれずオーナー家族の生活も苦しいそうです)、 地場の商品もほとんど仕入れません。配送の運転手も地域外からやってくる場合も多いです。最終的に9割くらいが速攻で地域外に出ていっていると推定されます。

 

セブンイレブンが高知に進出したと言って喜んでいる場合じゃないですよ(笑)

 

クルマ関連の高額な出費が他に回るお金を減らしている

 

記事では特に述べられていませんが(新書にはクルマを手放せば家計はかなり楽になると少し述べらています)、高額なクルマ関連の出費による実質の可処分所得減少も、地方の疲弊と衰退の原因であると、僕は考えています。詳しくは過去の記事をお読みください。

 

nomotoyasushi.hatenablog.jp

 

クルマの多額な出費により家計が圧迫されれば、他の娯楽等に回す余裕は少なくなり、食事や日用品等もディスカウントストアばかりになってしまいます。休日ともなれば、マクドナルドやスシローやGU単独で渋滞を生んでいるほどです。

 

 

クルマ本体の100〜500万円という価格は、家庭内の家電や家具を総取替えしても余るくらいの高額なものですし、普通車の自動車税年間4、5万円も、きちんとしたアウターを一着買えるくらいのいい値段です。

 

各種ロードサイドチェーン店が流行るのは、「クルマで行きやすい」という側面と「クルマのせいで使えるお金が減った結果、そういう店ばかりに行かざるを得ない」という2つの側面が相互に絶妙に絡んでいるのかもしれません。

 

さらに、クルマ関連に多額のお金を落としても、それが地域内で回るならまだマシです。しかし、実態はほとんどがすぐに地域外に流出してしまいます。高知県には自動車の製造工場は全くありませんし、当然原油は産出されませんし、精製工場もありませんし、保険屋も県外資本です。地元に落ちるのは、販売店、整備工場、ガソリンスタンド、保険屋の窓口くらいです。ほんとに「末端の中の末端」というレベルです。

 

結局、地方がクルマに過度に依存することって、地域経済にしてみれば二重苦じゃないですか!地域外の資本への消費で流出し、クルマ自体でも流出するという意味で。

 

さらに新書では、モータリゼーションの深化でコミュニティの崩壊による行政支出の増加と健康悪化による医療費の増加も述べられていたので、三重苦、四重苦とも言えますね。

 

出来るところから少しでもクルマ社会を緩和させて行こう!

 

新潟在住の「地方で暮らしちゃえば?」さんは、記事にてコンパクトシティ化を提案されています。

 

chihou-ijyuu-niigata.blog.jp

 

それが、地方の脱クルマにおいては究極の理想なんですが、都市の土地利用自体を弄ることになるため莫大な時間がかかります。どこから手をつけたらいいのかさっぱり分からないレベルです。

 

まずは、ソフト施策を中心に出来るところから手をつけていくしかないです。

 

高知市は郊外拡散が進んだとは言え、まだまだコンパクトシティな構造を維持しており、市街地内ならぶっちゃけマイカーは必須ではありません。路面電車もありますし、自転車でも十分移動できます。

 

まずは、自転車利用の促進でしょうね。何より思い立った日から即実行できます。インフラの整備というよりは、「クロスバイクだと結構な距離を快適に走れる」、「このルートが快適」、「自転車でこの区間の所要時間はこれくらい」などという情報を分かりやすく発信していくのがいいでしょう。

 

そして、公共交通も現状の貧弱なインフラでも、ソフト面を改善して利用しやすい仕組みを作っていくことが何より大切です。何よりも通勤で使いやすくすること、そしてクルマに依存しがちな家族連れに乗ってもらうための施策が欲しいところです。思い切って、大人と同伴する中学生以下の子供は無料にしてもいいくらいだと考えています。

 

とにかく、どれだけ脱クルマが推進できるかはともかく、少しでも脱クルマ社会に舵を切っていくという姿勢が重要ですね。