地方の公共交通を立て直す!@高知家

地方の車社会、公共交通、自転車活用をはじめとする交通論・都市計画論、その他いろいろ

地方ではどこへ行くにもマイカー移動が常識!クルマに乗りつつも自転車にも適宜乗る発想がないという事実。

 

毎度書いていますが、地方ではどこへ行くにもマイカーというライフスタイルが浸透しています。

 

高知市のような「地方の中の都会」である中核都市はともかく、筆者の住む香南市を筆頭に四万十市須崎市など人口数万人の小都市ともなると、自転車に乗っているのは高校生までと免許を持っていない高齢者ばかりが目立ち、働き盛りの大人の方で乗っているのはほんと少数派です。

 

今となってはバイクやクルマ(ごくごく稀ですが)にも乗っていますが、自転車も便利で快適で経済的な移動手段として、依然日常的に乗り続けている筆者としては、すごくもったいないことだと思うのですよね。

 

「田舎 自転車 乗らない」でググってみました

 

それはさておき、「なぜ地方では自転車が使われていないのだろう?」という原因の一端を探るべく、ふと「田舎 自転車 乗らない」でググってみたら、以下のページが出てきました。

 

mamastar.jp

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全部読んでみました。ぼくの経験も踏まえ「やっぱりそうだな」と思える部分が多く面白く読ませていただきました

 

「バカにされる」「変わり者扱い」「免許がない?」「買い物に行く=車」「車が田舎の常識」…

 

二つの掲示板の書き込みから特徴的な内容をピックアップしてみました。一部には、自転車だけでなく徒歩に対する意見も含まれていますが、車に対しての「自転車・徒歩」ということですので、同じように扱います。

 

・通勤は自転車だが、職場の人にはバカにされる。「車買えよ」ってね。

・自転車で15分の職場まで行ったら皆に笑われる。

・大人でチャリなんて、余程金がないか免許がないかって感じ。

・車がチャリ感覚。

・移動は基本車が田舎の常識。

・100m先でも車で移動する人が多い。徒歩5分の職場へも車通勤。

・「免許も取らずに自転車で偉いね」と言われた。(「自転車は疲れるのに偉いね」ということらしい)

・歩いて行くって発想が頭から消えている。無意識に車乗る。

・店の間が距離があるので自転車では時間がかかりすぎて廻れない。

 

「車があればすべて車で移動」が暗黙の了解? 状況に応じて自転車や徒歩も適宜使い分ける発想がないようです。

 

もっとも印象に残ったのは、自転車に乗って通勤したり、買い物したりしたら「バカにされた」「笑われた」「変わり者扱い」ということです。さらに、それだけでなく「車はどうした?」「免許とれよ」って言われることも。

 

地方と言えども、移動距離や荷物などの状況次第で徒歩や自転車で十分事足りることは決して少なくないですし、ママチャリでなくクロスバイクであれば、自転車の守備範囲はかなり広がります。ぼくをはじめ「運動不足になるから」という理由で意識して自転車に乗っている人もいます。ガソリン代も決してバカになりません。

 

それら自転車に乗る合理的な理由があるにも関わらず、地方(田舎)で自転車乗ったてたら即座に「車を持ってない」と思われ、「免許すら持ってない」って思われることも…。

 

ぼくもそういう経験は幾度もあります。自宅から7km先の香南市中心部まで自転車で行ったら知り合いに「早く免許とりや〜」って言われましたからね(笑)

 

地方(田舎)では「一旦マイカーを持てば、短距離だろうが何だろうが全部それで移動するのが常識」になっているのが伺えます。

 

そこには、「マイカーを持ちつつも状況に応じて適宜自転車に乗ったり歩いたりする」という考えが完全に抜け落ちています。

 

バカにする人は、「近いから自転車なんだろうな」「運動のために自転車なんだろうな」とは思わないのでしょうか。それを思いつかないほど「移動=車」という固定観念にガチガチに縛られているのかもしれません。これまで自転車通勤していた人が同じ職場におらず、そこに自転車で通勤する人がいきなり現れると「えっ?」となって言ってしまったとも考えられます。

 

それだけ、地方(田舎)が同質性の強い社会ということを物語っています。高校生までは誰もが乗ってきたであろう自転車に乗っているだけで異端扱いですからね。確実に地方のダメな部分ですね。

 

blog.livedoor.jp

 

ぼくだったらバカにされたら、「たったこれだけの距離でクルマを走らせるのこそバカらしい。短距離走行は燃費極悪でクルマにも負担かかるし」って言い返しますね。

 

自転車利用を増やすにはネガティブな側面を取り払っていくしかない

 

書き込みの中には、「自転車は疲れるしお店を廻るのに時間がかかる」というごもっともな意見もありました。自転車をネガティブに捉えていることがわかります。

 

自転車に乗っている人をバカにする人も、無意識に自転車をネガティブに捉えているのだと思います。高校生時代の通学が辛かったのかもしれませんね。

 

確かに、ママチャリでは遅いしちょっと走ると疲れます。都市部より移動距離が伸びる地方の交通事情に適してないのは事実です。加えて整備状態も大抵はよろしくないでしょうしね。ネガティブになってしまうのは同情します。

 

クロスバイクであれば、別の乗り物かと思うくらいに速くて快適なのですが(ただ荷物がほとんど積めないのでそのままでは地方での大きく普及させるのは難しいです)、未だに世間一般ではママチャリレベルで自転車が認識されているのは、その辺業界の周知不足でしょうかね。

 

行き過ぎた地方のクルマ依存社会を少しでも緩和すべく、自転車でも無理なく代替できるところは自転車に代替していくべきです。

 

地方で自転車を普及させるには、世間一般の認識をクロスバイクレベルに押し上げ、経済性と健康面でのメリットを明確なデータをもとに示して、ネガティブな側面を解消していくのがよいと考えています。

 

あと「短距離走行を自転車に切り替えれば、マイカーも労わることになるよ!」という面からも攻めていけます。

 

とにかく「自転車もいいですよ〜、快適ですよ〜」って言うことですよね。

 

地方での自転車活用をテーマにした本を書いています!

 

地方でももっと自転車が活用され、さらには脱クルマ社会を推進していきたいという考えで地方の自転車活用をテーマにした本を書いています。よろしくお願いします!

 

nomotoyasushi.hatenablog.jp