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脱クルマで地方は豊かになる!

地方の車社会、公共交通、自転車活用をはじめとする交通論・都市計画論、その他いろいろ

『電動アシスト自転車を使いつくす本』を読んで電アシ自転車に抱いていた誤解を完全に修正させられた件。

 

自転車ツーキニスト疋田智氏の久しぶりの単著 

2016年8月に出版されたこの本は、自転車ツーキニスト疋田智氏久しぶりの単著となります。2010年頃までは自転車ブームも手伝って結構なペースで新作が出ていたのですが、その後は共著や文庫版がちらほらと出版されていただけで、完全な新作は長らく途絶えていました。

 

だからこそ、ぼくとしても疋田さんの新刊が出ると、それも電動アシスト自転車がテーマだと聞いて、「これは面白そう!発売されたら絶対買って読みたい」と、書籍版発売後しばらくして電子書籍版が出たとき速攻で購入しました。

 

実は、最近は電動アシスト自転車にも興味を持つようになってきたので、非常に興味深く読ませていだきました。

 

ぼくも最近まで「電動アシスト自転車など論外!」って考えでした

 

疋田氏も昔の著書を読めば、電動アシスト自転車なんてほぼ電動と言ってもよく、まるで運動にもならないし、スポーツ自転車の方がずっと軽快に走れるし坂道も楽に登れるので健常者には必要ない。まあお年寄り向けとしてはいいんじゃないの?」というニュアンスで述べられており、かなり懐疑的な考えだったようです。

 

ぼくもそれを鵜呑みにしてか(?)、電動アシスト自転車に乗りもせずに「クロスバイクで十分軽くて速いし、あんなものいらないじゃん」「構造も複雑になるしバッテリーの寿命もあるので色々とコストがかかる。せっかく自転車はランニングコストが少ない乗り物なのに…」と、はなから相手にしていませんでした。

 

実際に乗ってみてからは考えを微修正

 

2012年12月に高知県馬路村でレンタルしている電動アシスト自転車(レギュレーション1対1の旧式)に実際に乗ってみた後も、「確かに漕ぎ出しは軽くて力強くさすが電動アシスト!!しかし、速度が上がるにつれてアシストされなくると、ただの重くてメカニカルロスが多い自転車。クロスバイクだと本来気持ちよく走れる場所で、快走できないのはストレスになるだけ。そもそもこんなもので運動になるのか?」って、やっぱり懐疑的でした。

 

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(馬路温泉で貸し出している電動アシスト自転車 2012年12月3日)

 

でも乗ってみたからには高齢者向けとしての他に、自転車生活をはじめる上での導入口として、そして多くの荷物を運ぶ上では大アリなんでは?特に運搬という面では、クルマの肩代わりも期待できていいんじゃない?宅配便でも電アシ自転車がリヤカーを引っ張って大活躍しているし」と一部は考えを修正。

 

それでも高知市香南市のような平坦な街では、高齢者向けと運搬用途以外では全く用はない。クロスバイクやツーリング自転車を普及させていけばよい」って最近まで考えていました。まだかなり偏見を持っていました。やっぱり、24km/h以上の速度域ではアシストが完全に切れるというところにかなり抵抗があったのです。田園地帯など快走できるところでクソ重くなるだけなんてストレスになるだけじゃないですか。

 

本書を読んでみて「電アシ自転車素晴らしい!これは大アリだ!」と完全に考えを修正

 

ところが2015年頃になると、地方のなんでもかんでもクルマに依存した状況を見るにつけ電動アシスト自転車も一つの選択肢として大アリなんでは?クルマに乗るよりもずっとエコで低コストだし、それに幾分は運動にもなるし、クルマ依存社会から脱却するためのツールとしてクロスバイクなどと同時平行で普及を図っていけばいい」と考えをかなり改めるようになりました。

 

香南市のような地方の田舎町では、平坦で自転車にとっても快適な環境であっても、通勤もスーパーへの買い物も保育園への送り迎えもなんでもかんでもマイカー利用で、自転車は少数派。ごく短距離であってもマイカーで行ってしまう。街も住民も完全にクルマ依存症。

 

nomotoyasushi.hatenablog.jp

 

いくらなんでもマズイ…。マズすぎる。コスト面においても生活習慣病という面においても。そんな中では例え電アシ自転車であっても「クルマになんでもかんでも依存するよりずっとマシ。電動アシスト自転車も一つの選択肢として積極的に普及させていけばいい」と思うようになりました。

 

クロスバイクなどでは本来気持ちよく走れる速度域で、アシストが切れてただの重い自転車になってしまう欠点についても「そこは特性を理解した上で20km/h以上速度を出さないと割り切って使えばいい。ただのママチャリよりは平均速度で見れば速く走れるのだし」と。

 

本書を読む前から、随分と電アシ自転車を受け入れる態勢に改まっていました。

 

その上で読んでみて、「これはスゲー!電動アシスト自転車ってこんなに進歩していたのか!必要となれば是非欲しい!」って、かつて抱いていた誤解は完全に吹っ飛ぶに至りました。

 

まず、最新の電動アシスト自転車の性能の向上ぶりに驚かされます

 

ママチャリタイプであっても、バッテリーやモーターはもちろん、フレーム、ブレーキ、タイヤ、そしてフロントの子乗せ機能、スタンド、ハンドルロック、ライト…とあらゆるところが進歩しており、旧式の電動アシスト自転車とは全く別物と言えるところまで進歩を遂げていることが分かります。

 

もはや、「子乗せ自転車は電動アシストに限る!」と言っても過言ではないでしょう。これなら子供2人を乗せてスーパーへ買い物行っても、苦にならずに漕げるので、地方でもマイカーの代替手段とし十分期待できます。

 

ロードバイクはじめスポーツ自転車にも電動アシスト機構が導入されたモデルが登場しており、そちらのハイテクぶり(?)にも驚かせれます。なんともまあ、電動アシスト機構やバッテリーをフレーム内に隠し、見た目には普通のロードバイクとは見分けのつかない電動アシストロードバイクが存在しているとは…。

 

そして、実は電動アシスト自転車の方が、効果的に有酸素運動を続けられるというのは、目からウロコでした。なんたって「電気エネルギーで助けてもらったら大した運動にならないじゃないか」って思っていましたからね。

 

なるほど、上り坂や向かい風であっても運動強度がそれほど上がらず、無酸素運動になることがほぼないのでダイエットにはむしろ効果的わわけですね。それに、運動強度が低いゆえに毎日無理なく乗れるというのもダイエット面ではプラスになるでしょう。

 

本書では他にも、ブレーキ、変速機、タイヤなどの自転車の基礎知識、ヘルメットやベルなど安全やルールについて、自転車保険などこれまでの疋田氏の著書でも繰り返し述べられてきた内容も多いですが、安全で快適に自転車に乗るには知っておいて損はない(むしろ知っておくべき)情報ばかりです。

 

長くなりましたので、この辺にしておきますが、終盤の北京の電動自転車(もはやアシストじゃないよ)事情は読み物として面白く読ませていただきました。これはこれで超ガラパゴスなことになっているようです(笑)

 

電動アシスト自転車を購入しようと考えている方はもちろん、少しでも興味を持っている方にもオススメですよ。