香南市のような地方小都市では、ママチャリ、クロスバイク、クルマ(オートバイ)、それぞれ所要時間はどれだけ違うのか?実際に走って調べてみました。
香南市内および周辺部との各地点間の所要時間を比べてみました
ママチャリとクロスバイクとクルマ・オートバイで、どれだけ所要時間が違うのでしょうか?
実際に、香南市および周辺部の主要地点間で計測してみました。
計測にあたって、使用した自転車は、ママチャリに近い形態のクロスバイク「PEUGEOT COM70F」です。ママチャリ時、クロスバイク時ともにこの自転車で走りました。
クロスバイクですがあくまでも街乗り用で、ギヤ比が全体的に低速向けな設定のため高速走行は基本的に不得意です。飛ばしても最高で30km/hがいいところです。それでも、普通に走るには十分な性能、軽快性を持っています。
ママチャリではオバチャンが漕ぐママチャリを想定してゆっくり走り(10〜15km/hで巡航)、クロスバイクではちょっと頑張って走ってみました(25km/h以上)。
クルマ・オートバイは、原付二種の「ヤマハ シグナスsi」(現在は後継のシグナスXに譲り倉庫で保管)を使用して計測しました。計ったのは4年前の2011年初頭なので、以前乗っていたバイクなんですよ。原付二種と呼ばれるカテゴリーですが、法定速度は60km/hなので四輪のクルマと条件は全く同じです。
ママチャリは遅すぎて役に立ちません・・・
各地点間の計測結果とその地図です。
ママチャリとクルマ・オートバイの時間差、圧倒的ですね。
概ね3倍近く、ママチャリの方が時間がかかっています。
例えば、[3]「のいち駅前~佐古交差点」の3.15Kmを走るのにクルマ・オートバイだと5分もかからないところ、ママチャリでは15分以上も要する結果になっています。
これでは見事に役に立ちません。時間がかかりすぎです。田舎の人だってここまで暇でありません。ガソリン価格が高騰しようが、クルマに乗って当たり前です。
ママチャリで移動するには香南市は広すぎるわけですよ。(その3)でも述べたように、密集した市街地向けにに特化した自転車ですからね。
クロスバイクは速い!クルマとの差は5分もないという事実
ひるがえって、クロスバイクのスピードになると状況は大きく変わってきます。田舎なので信号も少なく渋滞もほぼないため、クルマ・オートバイにはさすがに敵いませんが、その差は大きく縮みます。
同様に[3]「のいち駅前~佐古交差点」の場合ですと、ママチャリで15分以上もかかっていたのが、半分ほどの約8分にまで短縮します。クルマが約5分なので、わずか3分の差ですね。
[1]「のいち駅前⇔サンシャインカルディア前(後免)」など、やや信号が多い区間になりますと、ほとんど差はないと言っていいくらいまで差が縮みます。距離5.45kmとそこそこありながらも、こちらもわずか3分ちょっとという差です。
出発地、目的地での駐車場での出し入れのロスを考慮すると、クロスバイクの方かえって速いかもしれません。
[9]「Aコープかがみ前~旧千舞温泉前」は距離が長いので例外ですが、他の区間はいずれもクルマとの差は5分もありません。
クロスバイクのポテンシャル恐るべしです。
むしろ、これだけの差しかないなら、大きな荷物があるというのでもない限り、高いガソリンを消費せず、移動のついでに運動もできる自転車の方が断然合理的だと思えるくらいです。
この程度の距離を自転車で移動することは、実はクルマにとっても優しいことです。シビアコンディションの一つである「短距離走行の繰り返し」を抑えることにもなりますしね。
[6]「のいち駅前~サンシャイン香南(赤岡)」と[11]「サンシャイン香南(赤岡)~夜須駅前」を足した、野市町中心部と夜須町中心部の7km弱の場合でも、クロスバイク約20分、クルマ・オートバイ約12分と、クルマ・オートバイに比べたら8分ほどの差が出るには出ますが、絶対値として20分程度で走れるということを考えたら自転車も十分に実用的な移動手段です。
実際、筆者はこの区間をいつも自転車で快適に走っています。
香南市のような田舎では、ママチャリ(買い物タイプ)ではほとんど出る幕がなく(せいぜいスーパー周辺の住民くらい)、クロスバイクレベル、最低でも通学自転車本来の性能になってはじめて、自転車も移動手段として選択肢に入ってくると言えます。
地方小都市(田舎町)で、自転車がクルマの代替として活用されるには、ある一定程度以上のスピードで快適に巡航できることが求められるということですよ。加えて、スーパーの買い物程度は荷物が積めると言うことも重要になってきますが、追々書いていきますね。