脱クルマで地方は豊かになる!

地方の車社会、公共交通、自転車活用をはじめとする交通論・都市計画論、その他いろいろ

地方にも自転車文化を広げていきたい。地方でも自転車が交通手段としてもっと活用されるようになってほしい。そのためにも地方についての自転車本を書いています!

 

いやはや超ひさしぶりのブログになってしまいました。一旦、忙しさにかまけてブログ更新を止めてしまうと、なかなか再開できない…。書こうと思うネタはたくさんあるにも関わらずです。なんとも情けない…いかんいかん。

 

ブログもうそうですが、自転車本の方も全然進展しておらず…。今年3月には「なるべく早く世に出せるよう頑張っていく!」って書いたにも関わらず未だに手についていません。今年ももう終わろうとしているのにです。

 

nomotoyasushi.hatenablog.jp

 

2年ほど前の2014年10月、原稿が一通り完成しようやく出版社を紹介していただき「やっとこれで世に出せる。あとは編集者と編集作業を進めていくだけ。春(2015年)には出せる」って思ってしまう(思い込んでしまう)段階まで来ていただけに、相当気が滅入ってしまい出版社探しになかなか踏み出せない状態が続いています。

 

今思うと、かなり考えが甘かったです。

 

「はじめに」を公開します

 

さて、一通り完成しながらも塩漬け状態となっている自転車本の原稿ですが、今回「はじめに」だけですがブログに公開いたします。

 

「はじめに」の前に「タイトルは?」って当然思われるでしょう。内容は地方での自転車活用について書いた本ですが、タイトルについては筆者の私でも「これだっ!!」って思える絶妙なものが未だ思いつかないのですよ。

 

『地方も自転車の時代へ』、『地方で自転車活用するには』、『地方だって自転車の出番はある!』、『地方自転車事情』などいくつかタイトル候補はあるのですが、いまいちピンと来ないなぁ…。

 

以下「はじめに」本文です。「目次」はさすがに非公開とします。

 

【 はじめに 】

 

昨今、自転車が世間を賑わせています。


それらは、「これからは車道を走るように切り替えていく。歩道は走れなくなる?」(現行のルールでも車道を走るのが大原則ですが…)、「違反自転車の取り締まりを徹底する」、「歩行者との事故で賠償金5000万円支払い命令」、「3人乗り自転車問題」だったりと必ずしも積極的で明るい話題ではないですが、とにかく日陰に隠れがちだった自転車が世間で注目されだした証だと言えるでしょう。

 

21世紀に入って自転車を取り巻く環境は大きく変わって来ました。京都議定書をきっかけにCO2を排出しない環境に優しい乗り物として認知され、脱メタボブーム、ガソリン高騰も大いに後押しするきっかけとなりました。東日本大震災のときも、機動力の高さから脚光を浴び被災地では入手困難な時期もあったようです。

 

自転車ツーキニスト」という言葉も生まれました。自転車ツーキニストの元祖(?)、疋田智さんが名付けた名称ですが、最寄り駅までママチャリで行くというのではなく、自宅から直接会社まで高性能な自転車を使って日々通勤するという自転車通勤スタイルも東京など大都市を中心にすっかり定着しました。

 

東京では、ロードバイククロスバイクで颯爽と大通りを駆ける自転車ツーキニストの姿は、もはや当たり前の光景となりました。自転車メッセンジャーも朝から晩まで東京の街を駆け巡っています。土休日となると、荒川や多摩川沿いのサイクリンングロードは自転車で埋め尽くされています。

 

前述の疋田さんによると、「東京では、この十数年で自転車は目に見えて増えた。私が自転車通勤を始めたころは他に自転車に乗っている人をほとんど見かけなかった」とのことです。それだけ、目に見えて大きく変化しました。

 

現在は落ち着いている感はありますが、ちょっと前まで「自転車ブーム」と言われていました。実際に様々な種類の自転車雑誌が創刊され、大都市を中心にプロショップが相次いで開店しました。休日には自転車イベントが各地で開かれています。

 

だけど、その自転車ブームは一体どこまで広がったのでしょうか?自転車ツーキニストの姿が全国津々浦々で見られるのでしょうか?

 

その答えは、残念ながら「全くもってノー!」と言わざるを得ません。

 

はっきり言いますが、自転車ブームは東京や大阪など大都会に限った現象です。何年経てども筆者が住んでいる高知県のような地方には、ほとんど広がっていません。伝わってきていてもかなり歪な形で伝わってきていたり、行政の取り組みも全くもって遅れていたりしています。

 

県庁所在地などの地方中核都市から離れた田舎町ともなると「自転車ブーム?そんなものどこにあるの?」という有様で、影も形もありません。ガソリン価格が高騰しようが消費税が増税されようが、自転車を積極的に活用しようという動きは全く起きず、相変わらずクルマにどっぷり依存したライフスタイルに浸っています。

 

非常にモッタイナイ話です。地方でも、自転車(電動アシスト自転車も含む)の出番は大いにあります。本当は、地方でも極めて便利で快適な乗り物で、クルマを凌ぐ利便性を発揮することもあります。取り組み次第では、大きく化ける可能性すら秘めています。

 

そうでなかったら、こんな本など書きません(笑)

 

本書では、日本における地方の縮図とも言える高知県の各地域を具体例に取り上げます。

 

地方小都市の事例として高知県香南市(筆者の住んでいるところです)、県庁所在地などの地方中心都市の事例として高知県高知市についてそれぞれ取り上げ、両者の比較を交えつつ「現在、自転車はどのように利用されているか?」、「行政の取り組みは?」、「なぜそのような状況になっているのか?」などについて、筆者の体験も含めて説明してきます。

 

それらをふまえた上で、「地方の自転車活用策は?」、「地方で快適な自転車ライフをおくるには?」などについても述べていきます。

 

そして、山間部の事例として「ごっくん馬路村」をはじめとしたゆず加工品で有名になった高知県馬路村についても少し取り上げます。山村でも自転車が出る幕は十分あるのです。

 

最後に、行き過ぎた地方のクルマ社会がもたらしている問題について、自転車のみならず公共交通機関やクルマそのものについても言及し、地方の交通社会のあり方をちょっと大風呂敷を広げて提言していきます。

 

東日本大震災以降、これまでのようにエネルギーを原発に依存する事は許されなくなりました。かといって莫大な石油を消費しCO2を排出する火力発電もこれ以上増やすわけにはいきません。より一層のエネルギー消費削減が求められています。そして、高齢社会に突入し医療費、介護費もうなぎ上りでその抑制も喫緊の課題です。

 

自転車はそれらを解決する一助になるものと確信しています。自転車を上手に活用できれば地方も大きく変わるかもしれません。

 

本書を通して地方でも自転車のよさに気づく人が一人でも増え、自転車の活用を考えるきっかけになれば幸いです。

 

以上です。いろいろ書いていますが、要点は以下3点です。

 

・地方も自転車活用にもっと目を向けようぜ!

・地方にも良質な自転車文化の定着を図りたい。

・根本的にクルマ(マイカー)に依存しない地方に転換していってほしい。

 

約2年前、編集者さまに「この原稿を眠らしてしまうのはもったいない」っておっしゃっていただけに、なるべく早く世に出せるよう頑張っていかねばと思います。