地方の公共交通を立て直す!@高知家

地方の車社会、公共交通、自転車活用をはじめとする交通論・都市計画論、その他いろいろ

地方ではどこへ行くにもマイカー移動が常識!クルマに乗りつつも自転車にも適宜乗る発想がないという事実。

 

毎度書いていますが、地方ではどこへ行くにもマイカーというライフスタイルが浸透しています。

 

高知市のような「地方の中の都会」である中核都市はともかく、筆者の住む香南市を筆頭に四万十市須崎市など人口数万人の小都市ともなると、自転車に乗っているのは高校生までと免許を持っていない高齢者ばかりが目立ち、働き盛りの大人の方で乗っているのはほんと少数派です。

 

今となってはバイクやクルマ(ごくごく稀ですが)にも乗っていますが、自転車も便利で快適で経済的な移動手段として、依然日常的に乗り続けている筆者としては、すごくもったいないことだと思うのですよね。

 

「田舎 自転車 乗らない」でググってみました

 

それはさておき、「なぜ地方では自転車が使われていないのだろう?」という原因の一端を探るべく、ふと「田舎 自転車 乗らない」でググってみたら、以下のページが出てきました。

 

mamastar.jp

mamastar.jp

 

全部読んでみました。ぼくの経験も踏まえ「やっぱりそうだな」と思える部分が多く面白く読ませていただきました

 

「バカにされる」「変わり者扱い」「免許がない?」「買い物に行く=車」「車が田舎の常識」…

 

二つの掲示板の書き込みから特徴的な内容をピックアップしてみました。一部には、自転車だけでなく徒歩に対する意見も含まれていますが、車に対しての「自転車・徒歩」ということですので、同じように扱います。

 

・通勤は自転車だが、職場の人にはバカにされる。「車買えよ」ってね。

・自転車で15分の職場まで行ったら皆に笑われる。

・大人でチャリなんて、余程金がないか免許がないかって感じ。

・車がチャリ感覚。

・移動は基本車が田舎の常識。

・100m先でも車で移動する人が多い。徒歩5分の職場へも車通勤。

・「免許も取らずに自転車で偉いね」と言われた。(「自転車は疲れるのに偉いね」ということらしい)

・歩いて行くって発想が頭から消えている。無意識に車乗る。

・店の間が距離があるので自転車では時間がかかりすぎて廻れない。

 

「車があればすべて車で移動」が暗黙の了解? 状況に応じて自転車や徒歩も適宜使い分ける発想がないようです。

 

もっとも印象に残ったのは、自転車に乗って通勤したり、買い物したりしたら「バカにされた」「笑われた」「変わり者扱い」ということです。さらに、それだけでなく「車はどうした?」「免許とれよ」って言われることも。

 

地方と言えども、移動距離や荷物などの状況次第で徒歩や自転車で十分事足りることは決して少なくないですし、ママチャリでなくクロスバイクであれば、自転車の守備範囲はかなり広がります。ぼくをはじめ「運動不足になるから」という理由で意識して自転車に乗っている人もいます。ガソリン代も決してバカになりません。

 

それら自転車に乗る合理的な理由があるにも関わらず、地方(田舎)で自転車乗ったてたら即座に「車を持ってない」と思われ、「免許すら持ってない」って思われることも…。

 

ぼくもそういう経験は幾度もあります。自宅から7km先の香南市中心部まで自転車で行ったら知り合いに「早く免許とりや〜」って言われましたからね(笑)

 

地方(田舎)では「一旦マイカーを持てば、短距離だろうが何だろうが全部それで移動するのが常識」になっているのが伺えます。

 

そこには、「マイカーを持ちつつも状況に応じて適宜自転車に乗ったり歩いたりする」という考えが完全に抜け落ちています。

 

バカにする人は、「近いから自転車なんだろうな」「運動のために自転車なんだろうな」とは思わないのでしょうか。それを思いつかないほど「移動=車」という固定観念にガチガチに縛られているのかもしれません。これまで自転車通勤していた人が同じ職場におらず、そこに自転車で通勤する人がいきなり現れると「えっ?」となって言ってしまったとも考えられます。

 

それだけ、地方(田舎)が同質性の強い社会ということを物語っています。高校生までは誰もが乗ってきたであろう自転車に乗っているだけで異端扱いですからね。確実に地方のダメな部分ですね。

 

blog.livedoor.jp

 

ぼくだったらバカにされたら、「たったこれだけの距離でクルマを走らせるのこそバカらしい。短距離走行は燃費極悪でクルマにも負担かかるし」って言い返しますね。

 

自転車利用を増やすにはネガティブな側面を取り払っていくしかない

 

書き込みの中には、「自転車は疲れるしお店を廻るのに時間がかかる」というごもっともな意見もありました。自転車をネガティブに捉えていることがわかります。

 

自転車に乗っている人をバカにする人も、無意識に自転車をネガティブに捉えているのだと思います。高校生時代の通学が辛かったのかもしれませんね。

 

確かに、ママチャリでは遅いしちょっと走ると疲れます。都市部より移動距離が伸びる地方の交通事情に適してないのは事実です。加えて整備状態も大抵はよろしくないでしょうしね。ネガティブになってしまうのは同情します。

 

クロスバイクであれば、別の乗り物かと思うくらいに速くて快適なのですが(ただ荷物がほとんど積めないのでそのままでは地方での大きく普及させるのは難しいです)、未だに世間一般ではママチャリレベルで自転車が認識されているのは、その辺業界の周知不足でしょうかね。

 

行き過ぎた地方のクルマ依存社会を少しでも緩和すべく、自転車でも無理なく代替できるところは自転車に代替していくべきです。

 

地方で自転車を普及させるには、世間一般の認識をクロスバイクレベルに押し上げ、経済性と健康面でのメリットを明確なデータをもとに示して、ネガティブな側面を解消していくのがよいと考えています。

 

あと「短距離走行を自転車に切り替えれば、マイカーも労わることになるよ!」という面からも攻めていけます。

 

とにかく「自転車もいいですよ〜、快適ですよ〜」って言うことですよね。

 

地方での自転車活用をテーマにした本を書いています!

 

地方でももっと自転車が活用され、さらには脱クルマ社会を推進していきたいという考えで地方の自転車活用をテーマにした本を書いています。よろしくお願いします!

 

nomotoyasushi.hatenablog.jp

『地方も自転車の時代へ』(仮)、出版していただける出版社さまを探しています。「はじめに」「目次」「企画書」を公開いたします。

 

・自転車本の中でも「地方」に焦点を当てたのは本書が初めてです!

・以前、自転車ツーキニスト疋田智氏に出版社さまを紹介いただき、いいところまで行っていました!

・原稿は追加予定の第7章以外は完成してます!

 

悩んだ末にブログに公開して、出版社を探すことにしました

 

正直、ブログで公開しようかどうかかなり悩みました。本来は、自分で直接アプローチして探すべきなんでしょうが、そう思いながらも2015年6月以降、途方に暮れ気が滅入ってほとんど動くことができずに、2年以上が経過してしまいました…。

 

さすがにこのままでは、せっかく書いた原稿が永遠に眠ってしまう、、、。「地方の自転車活用とクルマ依存社会からの脱却」は、潜在的に世に求められているテーマであるという自負はあります。このまま塩漬けになり続けるのは心苦しい思いです。

 

「なんとか、前へ進めて世に送り出したい!!」

 

「このまま眠り続けることだけは避けたい」ということで、今後自分で出版社を探していくにせよ、ひとまずブログにて本文以外を公開して出版していただける出版社さまを募ることにしました。特に「内容的には新書が一番向いていると」というコメントを、以前検討していただいた編集者さまよりいただいていることもあり、新書にて出版が実現できたらと考えております。

 

ただし、当初より商業出版を前提として執筆してきたこともあり、自費出版電子書籍でのセルフパブリッシングは考えておりません。あくまでも書籍として商業出版で世に送り出したいと考えています。

 

地方での自転車活用を、行政やNPO等を巻き込みながらムーブメントにしていく上でも、書籍の形で世に出すことが重要だと考えているからです。

 

早速、「はじめに」「目次」「企画書」を公開いたします。

 

はじめに

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端的には、以下の3点です。

 

・地方でも自転車が交通手段としてもっと活用され定着するようになってほしい。

・地方にも自転車文化を広げていきたい。

・もういい加減に、過度なクルマ依存社会を見直して行こうぜ!

 

 

思えば、約10年前のガソリン価格が高騰した時、一部地域ではレギュラーガソリンがリッター180円に迫る勢いでした。地方でも自転車の積極的活用を考える大きなきっかけになり得たはずです。

 

しかし、高知市香南市を見ていた限りそういうムーブメントは全くもって起こりませんでした。地方で移動手段として積極的に自転車に乗っている者として、大変に残念な思いです。「自転車って、実は結構速くて距離も走れて経済性も高い優れた交通手段なのに…。自転車に積極的に乗ればガソリン高騰を回避できるのに…」と。

 

とにかく、「地方も自転車活用に目を向けていこうぜ!」と、世間に広く問題提起することを目的として書きました。

 

 

目次

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8章構成で書いています。

 

第1章は、地方で自転車に乗るメリットを自転車利用者の視点から述べております。「自転車だってみんなが思っている以上に速くて快適でいいよー。地方でも自転車の出番はたくさんあるよー」てことを実体験を中心に伝えています。

 

第2章から第4章にかけては、地方における自転車利用の具体的な実態、課題やあり方など、第5章は地方に向いている自転車の提案などです。

 

第6章は、山間地域の馬路村の事例です。電動アシスト自転車を貸し出す社会実験を実施されていたこともあり、山間部の事例として盛り込んでいます。

 

第7章は、高度成長期に計画的に造成された学園都市という特殊な環境を抱える茨城県つくば市の事例です。つくば市の事例は、執筆開始した初期の段階では目次案に盛り込んでいましたが、高知県の事例だけで分量が膨れあがったため後に消去しました。しかし後ほど、「高知県の事例だけでは弱いのでは?」というご指摘を受けたこともあり、改めて復活させました。ただし、筆者がつくば市に居住して頃より状況が大幅に変化しており、改めて現地に行って取材する必要があるため、現時点では未筆です。

 

第8章は、一番力を入れている章で「なんでもかんでもクルマに依存した地方の交通社会を改めていこうぜ!」という内容です。自転車のみならず、クルマ社会自体の問題や公共交通についても述べています。

 

コラムは、高知県知事などへのインタビューを予定しています。これも「出版不況の現在、出版するには”売れる仕掛け”が必要だ」という疋田智さまのご指摘も勘案して追加しました。(インタビューする案自体はその少し前に考えてついていました)ただ、インタビューは、出版が決定してから実施する予定であるため、現時点では未筆です。

 

出版企画書

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想定される読者は、世間一般に広くとはさすがにはいかないでしょうが、まず自転車業界関係者の需要は確実にあると考えております。

 

何しろ、ここ最近はロードバイクのテクニックやメンテナンスなどのハウツー本、カタログ本ばかりしか出ておらず、社会派の自転車本はごくごく少数です。かつてはあれだけ出版されていたのに…。そのような中で、「久しぶりの社会派自転車本」かつ「地方をテーマに書いた初めての自転車本」ということで、注目されると考えています。

 

また、尾崎知事らのインタビューをコラムとして追加する予定ですので、行政関係者や地方創生・地域活性化に携わっている関係者の方々もターゲットに成り得ます。資料性の高い内容であり、公立図書館、学校図書館の需要もあると考えております。

 

自転車ツーキニスト疋田智さまほかにアドバイスをいただき、出版社さまも紹介していただきましたが、残念ながら最終的に立ち消えに…

 

現在の原稿(※)を書き始めたのは、2012年7月頃からです。この年は、「概要版」と「目次案」だけしか出来ていませんでしたが、2013年4月頃より本格的に書き始め、その夏には6〜7割ほど完成しています。

 

(※)2009年頃にも同じ地方の自転車活用をテーマにした内容で書いて、出版社に持ち込んだこともあります(それでも会議にまで上げていただけましたが、いま思うと恥ずかしい…)が、そちらはクオリティ的にもかなり未熟だったと認めざるを得ず、完全に捨てて一から改めて書き直しました。この時、自分で持ち込んでも難しいということが分かりましたので、自転車本では実績のある疋田智さま(2006年より知り合いです)を通して出版社にアプローチするように改めました。

 

この時点(2013年春ごろ)では、2013年度内の出版を目指していました。2014年4月の消費税増税という危機感があったからです。理由は主に2つで、「消費税増税の影響で出版不況がより加速されると、それこそ新人は出版が難しくなる」という危機感と、「増税で物価が上がるので今の収入のままではキツくなる…、なんとかそれまでに言論人、自転車文化人として活動を開始し、収入をアップしたい」という個人的な焦りもありました。

 

実はこの原稿ですが、主に自転車ツーキニストとして有名な疋田智さまのアドバイスを得ながら書き上げています。自転車活用推進研究会の小林成基さまのアドバイスも少し得ています。何度も東京へ足を運び、直接アドバイスをいただきました。

 

疋田さまもなかなか厳しく、また自分も思うようにペンが進まなかった時期もあって、実際に出版社を紹介していただけたのは、消費税増税後の2014年9月にずれ込んでしまいました。

 

紹介していただく直前、高知県へ移住してきたばかり(当時は高知市内に居住)で、クルマいらずの高知市コンパクトシティぶりを絶賛されていたイケダハヤトさまにもお会いして、移住者の視点からの内容も追加しています。第3章に盛り込んでいます。この時、イケダさまにも原稿をお見せしており、「面白い!」という感想をいただいています。

 

www.ikedahayato.com

 

しばらくして、担当の編集者さまから連絡がありました。内容は大まかに書きますが、

 

原稿の内容、精度は申し分のないレベルだと思います。よく調べていらっしゃいます。これから社内で検討します。しばしお待ちください。

 

というお返事をいただきました。

 

「これでやっと世に出せる」

 

この時は、そう確信しました。疋田さまには「オレが出版決めるわけじゃないから、出るかどうかは分からんぞ」とは言われていましたが、「しっかり書き上げているし疋田さんの紹介だし最終的には出るだろう」と思っていました。

 

ただ、他の企画等も控えていると思われ、直ちにとはいかないものの、一ヶ月くらいしたら編集作業に入り、年明け(2015年)から春ごろまでには出版されるだろうと思っていました。

 

しかし、一ヶ月待っても特に進展なし…。何度か問い合わせてみても妙に歯切れの悪い返事しかなく、12月には「今は色々忙しいので、年明けまで待ってください。ただ、春までに決まらないと厳しいでしょう」ということでした。

 

年明けには、東京へ行って担当の編集者さまともお会いしています。そこでも、なかなか上の反応が厳しいようなことを伺いました。「とは言っても、まだ可能性はあります。もう少し待ってほしい」ということでした。

 

編集者さま自身は、「この原稿を眠らしてしまうのはモッタイナイ…」と残念がっていました。あと「このテーマであれば、新書で出すのが一番いいと思うのですが、残念ながらウチには新書のラインナップがなくて…」とも、おっしゃっていました。確かに、単行本では1000円以上になるので買いにくいというのは同感でした。

 

結局のところ、3月(2015年)には立ち消えになってしまいました。

 

ほぼ半年もの間、頑張ってくださりありがとうございます。担当の編集者さまには、本当に感謝しております。

 

とは言え、ショックは大きかったです。原稿をほぼ全部書き上げ、疋田智氏という自転車本では相当実績のある著者を通したという好条件が揃っていたにも関わらず、最終的に白紙になってしまったのですからね。

 

自力でアプローチしてみたものの3日でボツに…

 

ダメだったのはしょうがない。やることは「次を探すのみ」。

 

間髪おかずに、他の出版社さまで出していただけないか、例の疋田さまに問い合わせてみました。疋田さまは複数の出版社さまから多数の著作を出版されているので、どこか他があるだろうと期待していました。まだ「なんとかなるだろう」と思っていました。

 

しかし、返って来た答えは、端的に「厳しい!」というものでした。

 

今は出版社はどこもヤバくて「絶対に売れる!」って本しか出さない。残念なことに文化事業としての矜持が失われてしまってね…。

 

かいつまんで書くととこんな感じのお返事でした。

 

ショックはかなり大きかったですね。「今までやってきたことは何だったのだろう、、、」と、思い悩む日々でした。

 

それでも「なんとか自力で探さねば」と2015年5月末、2009年初頭に持ち込んだ出版社(新書のラインナップあり)さまに問い合わせてみました。2009年の時は拙い未完成の原稿ながらも、読んでいただき会議にまで上げていただきました。当時の編集者さまは退職されておりましたが、今回も少なくとも会議で検討していただけるものと思っていました。

 

しかし、「企画書」「はじめに」「目次」を送った段階で、ほぼ即答といえる3日後に「うちでは難しい」というお返事をいただきました。

 

クルマ一辺倒の地方社会に警鐘を鳴らす内容で興味深く拝見しました。しかし「高知県に限定された話であること」、「地方の自転車利用というテーマでなかなか読者が想定できない」という2点でウチでは難しい。残念ながらこのテーマで書籍を出すには、今は機が熟していないと思います。個人的な感想ですが、自転車ブームは一部の”意識の高い”都市部在住者の趣味にとどまっていると思います。

 

端的に述べるとこんな感じでした。「それでは、原稿を拝見させていただきたいと思います」というお返事を勝手に期待していただけに、相当ショックでした。「会議に上げても到底難しそうだ」ということで、すぐに「難しい」とお返事いただけたのでしたら、良心的と言えば良心的ですが、それにしてもショックでしたね。

 

「具体的事例が高知県のみでは弱い」というのは、大変ごもっともなご指摘でして、実は自分でも不安に感じていた部分ではありました。目次案や概要版を作った時点では、茨城県つくば市とか湘南地方とかの候補もあったのですが、高知県の事例だけで分量が膨れあがったため割愛してしまいました。しかし、はっきりとご指摘を受けた以上、つくば市の事例を復活させることにしました。確かに、首都圏の事例があるかないかで売れ行きは全然違ってくるでしょう。

 

「地方の自転車活用で読者が想定できない」は、正直堪えましたね。この本のテーマ自体を否定されたようなものですから。なんか「地方で自転車活用なんて土台無理だよ!」って言われてるようでもありました。

 

体よく断るための決まり文句だったのでしょうが、筆者としては当然潜在的な読者は多いと考えています。だからこそ、このテーマで書き上げたのですから。

 

クルマ社会というと高齢者の運転による事故や若者のクルマ離れなど、今やネガティブな側面が強くなっていますし、幾度ものガソリン高騰もあってハイブリッドカーなどのエコカーが爆発的に売れるなど燃費には敏感になっています。健康面も大なり小なりみんな気にしています。

 

そんな風潮の中、背中をポーンと押してやれば、地方でも自転車は移動手段としてもっと定着すると確信しています。何しろガソリン消費ゼロの究極のエコカーですし、メンテナンスコストも安く、健康に寄与することはもはや言わずもがなですし。

 

「自転車って実は案外速いよ。快適だよ。体が活性化して健康的だよ。移動手段としてきちんと使えるよ」ってことを、いかに多くの人に伝えていくかですよ。

 

「売れる仕掛け」として高知県知事らのインタビューを予定しています

 

その後は、「なんとかせねば」と日々思いながらも、何も動き出せずに現在にいたっています。アプローチしてみようと思った出版社さま、編集者さまもいらっしゃいますが、さすがに恐れ多くて行動に移せていません。

 

2016年夏ごろにも疋田さまにも可能性があるところはないものか伺ってみるものの、「う〜ん、今のご時世厳しくてね。”必ず売れる”ではないと出版に踏み切れない。”売れる仕掛け”みたいなものがいるかもしれない」ということでした。

 

おっしゃるとおりだと思います。社会的意義があっても確実に売れるかどうか確信が持てないテーマで、しかも無名の新人が著者ともなれば、出版不況が続く中、二の足を踏むのは仕方ないことなのでしょう。

 

疋田さまにお返事いただく少し前から、「新人が素のままで売ろうとしてもやはり厳しいな…」とは思っていまして、部数を伸ばす方策と以下のことをふと閃きました。

 

 

尾崎知事(高知県知事)のインタビューを入れればいいんじゃない?

 

 

自転車活用は、観光のツールとしてそして地方創生にも密接に絡んでいますし、高知県日本一の健康長寿県構想として健康の増進にも取り組んでいますので、ちょうどいいと思いました。尾崎知事のインタビューがあれば、行政関係者や図書館の部数は大幅に伸びることが期待できます。

 

kochi-cycling.com

 

そして、しまなみ海道を抱えサイクリストの聖地となっている自転車に熱いお隣、愛媛県知事のインタビューも入れてみてはどうか、さらにそれこそ自転車ツーキニスト疋田さまのインタビューも入れようと考えてています。他にもインタビューした候補がいらっしゃいます。

 

愛媛マルゴト自転車道

 

とにかく、「確実に部数を伸ばす方策」として、政治家の先生方や自転車業界人のインタビューをコラムとして組み込むことを予定しています。出版が決まれば、インタビューを行う予定です。

 

今年中を目標に出版を実現したいです!

 

ということで、締めくくります。

 

2013年春の時点では、2013年度中(それどころか2013年秋頃)の出版を予定していたのですが、それから4年以上経過した現在も宙に浮いたままになっています。

 

一旦は疋田氏に出版社を紹介していただきいいところまで漕ぎ着けましたが、結局振り出しに戻ってしまいました。「甘い」とか「中二病」(←これは友人に言われました 笑)とか言われるかもしれませんが、本人もまさかこんなこんなことになるとは思ってもいませんでした。それだけ「書けば出る!」と自信がありました。

 

なんとか早期の出版実現を目指しています。難しいかもしれませんが、今年中を目標に出版に漕ぎ着けたいと思います。今までの遅れを取り戻したいです。よろしくお願いします。ご連絡お待ちしております。

 

<2018年1月1日追記>

2017年中の出版は、残念ながら実現には至りませんでした。改めて2018年4〜6月頃を目標に出版へ向けて取り組んで行きます。

 

連絡先

 

・メール:yassiyasea(アットマーク)gmail.com

※(アットマーク)は「@」(半角)に変換してください 

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『地方は活性化するか否か(マンガでわかる地方のこれから)』 面白く取っ付き易く地域再生を扱った良書です。

 

昨今(いや10年以上前からか?)、「地方衰退」、「地方消滅」などと騒がれており、それに対して「地方活性化」、「地方創生」、「地域おこし」、「地域再生」、「まちづくり」を進めていかねばと、いろいろなところで耳にします。

 

しかし、「一体、何をもって衰退と言えるのか?」、「何をもって活性化なのか?」。「活性化」と一言で言いますがが、極めて曖昧な表現でなかなかピンと来ないものです。

 

地方が衰退していると言っても、何も現状、街中に失業者が溢れかえっているわけでもなく、日常生活に支障がでるような状態にはなっていません。個人的にはそれが曲者で、「活性化」、「創成」、「再生」という言葉ばかりが一人歩きしているように思います。

 

以前より気になっていた地方活性化について描かれた啓発マンガ『地方は活性化するか否か』、このたび読んでみました。

 

マンガとは侮るなかれ。マンガだけにサラッと読み流すことも可能ですが、テーマはかなり深く、地方のおかれている現状、それに対する「手段が目的になってしまっている行政の活性化策に対する批判等」についても、よく現状を捉えた内容になっています。

 

地方活性化について興味を持ち始めた人はもちろん、改めて再認識したいという人にもオススメできます。

 

ややとっつきにくいテーマながらも、それを女子高生という親しみやすいキャラを活用して市民としての目線から問題提起しており、あくまでもフィクションという設定にはなっていますが、読み進めると「あ、うちの街もそうだ。そうだ」って、共感するところが多くあります。

 

地方中心都市「みのり市」が舞台

 

架空都市「みのり市」は、その地方の中心的な都市で人口は30万人という設定になっています。高知県で言えば、まさに高知市そのものです。

 

みのり市も、少子高齢化、人口減少・流出、市街地の空洞化という問題を抱えており、「将来どうなるのだろう?」っていう不安にさらされています。これも多くの地方に共通し親近感が湧いてくる設定です。

 

「自分のとこ(地方)でもまさにそうだ!」と思える記述多し

 

作中では、登場する女子高生や社会科教諭が、かなりストレートに辛口(?)な地方批判を繰り広げています。登場するきれもの(?)女子高生「いくのん」の発言が中心ですが、

 

・再開発で街並みはスッキリしたけど、なんか寂しい感じがする

・中心市街地は廃れ、駅前は居酒屋とビジネスホテルばかり

・街中にセレモニーホール(葬儀場)が乱立

・行政は活性化名目でハコモノを作る

 

「ズバッ!」と言ってくれますね(笑) 

 

まさに「あるある」です。ロードサイドのセレモニーホール(出来始めはもの凄い違和感がありましが…)なんか、高知でもすでにお馴染みの光景です。閑散とした駅前に必ずあるビジネスホテルも、「言われてみれば…」です。

 

地域活性化=地方経済の活性化、金を稼ぐこと!

 

「イベントをやって地域活性化」、「ハコモノをつくって地域活性化」、「ゆるキャラ地域活性化」、「ホームページで地域活性化」…

 

作中では、補助金事業で始めたものの、その後の運営まで考えておらず、たった3ヶ月で更新が止まった「地域発信サイト」を具体例(あくまでもフィクションです!)としてまるまる章を割いて取り上げいますが、いずれも地域活性化と称して地方でよく行われていることですね。高知県でも毎週末のようにどこかでその手のイベントが開かれています。

 

それら、「手段が目的化」してしまった行政の地域活性化についてもズバッと批判を交えながら描かれています。それで一時的ににぎわっても「決して”にぎわい”ではない!単なる”にぎやかし”にすぎない」と。

 

これも陥りやすい罠をズバッと突いています。イベントを開いただけで地域活性化に取り組んだつもりになっている関係者、まさにあるあるです。確かに、補助金を使って一過性のイベントを開いても、その後の波及効果がなければ「単なる予算消化」で、関係者にカネを配っただけで終わってしまいます。

 

「にぎわいはカネをかけて作るものではなく、カネを稼いだ結果として生まれるもの」「カネが入ってこなきゃ地方なんて活性化するわけないだろ!」

 

正論すぎます。漠然と「にぎわいが生まれれば地域活性化」と思い込んでいる人が読めば、ちとグサッとくるかもです。

 

そんな現状には、「やりっぱなしの行政」「頼りっぱなしの民間」「無関心な市民」という構図が根底にあるとも述べられています。「実際、多くの地方でそうだろうな〜」って思いながら読み進めました

 

身の丈にあったことから始めていこう!

 

終盤では、作中に登場する女子高生たちは、楽しみながら身の丈にあったことを始めようということで、「みのり高校地方活性研究部」という部活を立ち上げ、「イメージの発信」と「問題提起」を軸としたサイト、SNSを開設します。

 

しかし残念ながら、作中ではその後の具体的な展開は描かれておらず、やや尻切れトンボな感は否めません。

 

本書は、あくまでも地方活性化についての「問題提起」、「啓発」を目的に作られており、こればっかりは仕方ないように思います。当然ながら「これが解決策だ!」というような結論が述べられているわけではありません。

 

身の丈にあったことから始めよう!まずは地域について知ろう!意識して行動してつながりを広げていこう!楽しく面白い雰囲気を地域活性化の原動力にしよう!

 

「地域について意識して行動していこう!」という呼びかけにとどまっていますが、ひとまずこれでいいんだと思います。

 

最後はこう締めくくっています。

 

「人任せ」にしないで自分でできそうな… やれることをまずやってみることが「地方の活性化」にはいちばん大事なことなのではないかと

 

「地方は活性化するか否か」 それは… そこに住むひとりひとり次第なんだと思います!

 

関連ブログ、SNSなど

 

・著者ブログ

Web4コマ 地方は活性化するか否か

 

著者のブログで、連載していた4コママンガが、話題を呼び本書の執筆につながったようです。

 

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