脱クルマで地方は豊かになる!

地方の車社会、公共交通、自転車活用をはじめとする交通論・都市計画論、その他いろいろ

桂浜へ電車(LRT)を走らせよう!【その3・目的編】

 

【その2・需要予測編】から続きます。

 

桂浜へ電車(LRT)を走らせよう!【その2・需要予測編】

 

【その3】こそ地上設備案について書こうと思っていましたが、改めて桂浜へ電車を走らせる目的は何なのか、何を目指しているのかということを具体的に書こうと思います。

 

[目的1] 脱クルマ社会へ向けた公共交通整備の第一弾!

 

これが最大の目的です。

 

少子高齢化、人口減少が続き70万人を切ろうとしている高知県。一極集中の高知市も近年は減少に転じています。このままでは、高知県は縮小および衰退の一途を辿っていくことが容易に予想できます。

 

近年、地域再生、地方創生と叫ばれていますが、現実には歯止めはかかっていません。地方が衰退、疲弊しているのには様々な要因がありますが、行き過ぎたクルマ依存社会というのも間違いなくその一因でしょう。

 

クルマしか選択肢がない状態って、高額な家計負担を強いられる上に、言うほど便利でも快適でもないのですよね。交通手段としても都市構造としてもクルマ社会は効率が悪すぎ、ビジネス面でも不利です。

 

nomotoyasushi.hatenablog.jp

 

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現在の高知の公共交通は、路面電車が便利などいい面もありますが、全体的には路線バスの水準が低すぎて、かなり不便です。高知市内であってもクルマに依存せざるを得なくなっています。このまま使えない公共交通を放置し続けたら高知は衰退の一途を辿ると確信しています。

 

人口減少を食い止め、むしろ移住者や仕事を増やし回復に持っていくためにも、地方都市をより住みやすく魅力のあるものにしていかなければなりません。それには、便利で快適な公共交通をきちんと整備してマイカーを持たない選択肢を作っていくことが求められます。基幹交通はバスでごまかすのではなく、快適性が高く安定輸送が可能な軌道系交通の整備が必要です。

 

mobility.blog.jp

 

だけど、高知市都市圏で一度には整備できません。第一弾として、かなりの人口集積がありながらも公共交通が貧弱な高知市南部地域から、後述の観光輸送改善も合わせて公共交通の利便性向上を図ってはと考えています。

 

クルマに依存しない地方都市を高知市南部エリアから目指していきましょう!

 

[目的2]桂浜へのアクセス手段改善による渋滞対策と閑散期の底上げ

 

観光シーズンになると驚くほどの観光客が桂浜へ来ていますが、駐車場のキャパシティの問題、周辺道路の構造もあって、かなり渋滞します。酷い場合は、駐車場に入るのに1時間以上かかってしまうこともあるようです。

 

f:id:nomotoyasushi:20180403112529j:plain(My遊バス車内より撮影 2017年7月16日)

 

しかし、駐車場は広いとは言えず拡張も困難です。周辺道路もこれ以上改良のしようがありません。

 

f:id:nomotoyasushi:20180403112447j:plain(2017年10月8日)

 

せっかく遠くから高知へ観光に来たのに、渋滞でマイカーの中で1時間つぶれるのは勿体ないですよね。その分滞在時間減らしたり、回れる箇所が減るので高知県全体にとっても機会損失でもありますし、イメージダウンに繋がってしまいます。

 

これだけ見ても、電車を伸ばした方が絶対いいです。それに決して広くない土地のかなりの部分を駐車場に割かれているのは極めてもったいないことです。桂浜へは、途中でパークアンドライドしてもらって、なるべく電車やバスで来てもらうようにして、乗用車用駐車場は削減&大幅値上げが良いと考えています。

 

観光においても、マイカーを制限するところはしっかり制限して、クルマに依存し過ぎは是正するのが望ましいです。

 

一方、冬の平日など閑散期になると、うってかわってガラガラで寂れた観光地の風情です。実のところ、マイカーやバイク以外の手段で高知市へ来た観光客はそれほど桂浜へ行ってないようです。日曜市やひろめ市場で話した観光客も「交通手段がよく分からないので桂浜へ行ってない」って言っていたくらいです。

 

f:id:nomotoyasushi:20180403120241j:plain(閑散期の土産物屋エリア 2018年1月30日)

 

「桂浜公園整備基本計画」(資料編)には、以下の記述があり「閑散期の底上げ」に言及されています。

 

f:id:nomotoyasushi:20180403115923j:plain(「桂浜公園整備基本計画」(資料編)より転載)

 

それなら、電車を引いてアクセスしやすくした上、飲食店等の魅力を上げ、観光客だけでなく地元民にも来てもらえる場所にするのが一番ではないですか!

 

上の記述には、「駐車場のキャパの問題で繁忙期のこれ以上の集客は困難である」と書かれていますが、これも輸送力のある電車を伸ばすことで、さらなる伸びが期待できます。

 

繁忙期も閑散期も電車伸ばすことによって、桂浜はさらによくなるでしょう。

 

[目的3] 桂浜の魅力向上、観光客がより楽しめる場所に!

 

先ほども写真載せましたが、現在の駐車場や土産物屋エリアはこんな状態です。

 

f:id:nomotoyasushi:20180403121807j:plain(2017年8月6日)

 

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(2017年8月6日)

 

思いっきり昭和の観光地ですね。土産物屋も飲食店も昔からやり方は変わっておらず、お世辞にも魅力があるとは言えない状態です。せっかく観光客が来てるのに、これではお金落とさないよですよね…。

 

こういう問題もあって、高知市では桂浜土産物屋エリアの再開発を計画していますが、そのイメージ図は…

 

f:id:nomotoyasushi:20180403122933j:plain(「桂浜公園整備基本計画」より転載)

 

これアカンでしょ!! アスファルトで塗り固めた広大な駐車場と、もともとの地形を隠すように配置した施設群…。これでは、ただの道の駅…、いやロードサイド店と言っても過言ではないです。ありきたりな感じで桂浜らしさなど全然感じられません。

 

施設の魅力向上は必要ですが、こんなことするなら現施設のリニューアルに留めておいた方が、はるかにマシです。やめて欲しい、こんな計画!

 

【2018年4月8日追記】

 

「桂浜公園整備基本計画」は、一旦なしになったとの情報が入りました。現施設のリニューアルで進めるそうです。

 

 でも、分からんでもないです。マイカーでのアクセスを前提として構想を考えると、確かにこうなってしまいます。どうしても広大な駐車場が必要ですから。それほど広くないのに関わらず、駐車場という無機質な空間に多大な面積を割かれてしまうのは、極めてもったいないですが、クルマが集まる以上そうせざるを得ません。

 

要するに、マイカー中心のアクセス前提でいくら構想を練っても限界と言うことでしょう。やはり、電車を伸ばしてそれとリンクさせる形で桂浜のリニューアルを図っていくのがベストです。

 

電車だとお酒が飲めます!夜も楽しめる場所にできます!大きなヒントです。

 

2018年4月には、龍馬記念館の新館もオープンします。それも踏まえて、桂浜エリアがより魅力的になるたに、施設単体だけでなく、公共交通の活性化と結びつけて考えていってほしいものです。

 

[目的4] 高知をより面白くしたい!もっと観光客を呼びこもう!

 

桂浜へ電車(LRT)を走らせる構想は、単なる沿線住民の利便性向上、観光アクセスの改善、都市交通におけるクルマ依存軽減などだけでなく、【その1・概要編】でも述べたように、色々とエンターテイメント性を持っています。

 

浦戸湾や太平洋が広がる車窓は素晴らしく、これだけで観光客を惹きつける路線になります。また新型電車だけでなく、敢えて600形をはじめとするとさでん交通の在来車両や他社の中古車両を改造して定期運用で走らせ、維新号、外国電車、おきゃく電車なども臨時・団体で走らせれば、より面白くなります。

 

f:id:nomotoyasushi:20180403134822j:plain(花海道から太平洋を望む 2018年1月30日)

 

電車そのものも江ノ電に引けをとらない観光資源になり得ます。

 

そして、桂浜や花海道をよさこい祭りの会場にできます!よさこいがより面白くなります!よさこいの経済効果はさらに伸びるでしょう。

 

「土佐のおきゃく」も中心市街地の分身として、桂浜でも開催可能になりますし、その他色々なイベントが開けるようになるでしょう。

 

より高知が面白くなって、さらなる観光客を惹きつけ、地域経済の活性化につながればと願っています。

 

[目的5] 防災対策としても有効

 

意外かもしれませんが、防災対策も兼ねることができます。

 

新線部分は全線高架となるため、特に花海道沿いの海岸部では、ところどころに非常階段を付けることによって、津波避難施設として機能できます。ここの地盤はもともと標高10mくらいとかなり高いので、それよりさらに高い高架橋は「線上の津波避難タワー」になります。最悪、高架部への浸水も考えられますが更なる高台へ避難する上での時間稼ぎになります。

 

ちなみに非常階段の踊り場は、平常時においては撮影スポットして活用できます。

 

さらに、津波の浸水や液状化の被害が予想される桟橋車庫の移転も検討できるようになります。ちょうど、長浜のバスターミナル付近に広大な駐車場を備える遊技場があり、広さも車庫と整備工場を設置する上で十分あり、そこに高架で移転できそうです。(高架なら遊技場も高架下の1Fで引き続き営業できますし…)

 

【その4・地上設備編】へ続く

 

桂浜へ電車(LRT)を走らせよう!【その4・地上設備編】

 

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